嘘をつく子ども

私は小学校低学年くらいまで、罪悪感なく嘘をつく子どもでした。

ただ、現実と空想の区別がつかなかったのかもしれませんが、くだらない、つく必要が無い嘘をまき散らしていました。逆に、くだらないことだから、いいじゃんと思ったり。


本当にしょうもない嘘の一つは、幼稚園の時の「シカを飼ったことがある」という嘘です。

ディズニーの「バンビ」のレコードがあり、それが大好きでした。その延長で・・・意味が分からない嘘を・・・かまってほしかったのでしょうか?里山が近くにあるわけでもない、田園地帯で・・・まったく、意味不明ですよ。

自分のことを振り返ると、子どもは単に純粋でも無邪気でもない場合があると思っています。


[注意] このイラストから下の記事は、性的虐待に関する文章になります。この話題が苦手な方は、ここで読むのを止めてください。



確か「沈黙を守る子供たち」というようなタイトルで、アメリカ合衆国で虐待(主に性的虐待)を受けた子どもたちについて書いた本があります。(今、ネット検索で引っかからなかったので、タイトルはちょっと違うかもしれません。20年くらい前に読んだ本です。)

アメリカは裁判の国ですから、子どもが性的被害に遭った場合に、加害者に多額の慰謝料を払わせることができます。そのため、中には親が子どもに嘘をつかせることがあり、筆者の精神科医か臨床心理士かが、それを見破るコツを書いています。


本当に被害に遭った子どもの恐怖、心身の傷、フラッシュバックはものすごく、心から許せない犯罪だと思います。

一方で、嘘をつかされた子どもにも、後遺症が残ります。児童保護の肩書をつけた大人相手に捏造された話をしなくてはいけないこと、その大人たちに疑いの目を向けられて(上手く説明できなかった、自分の失敗)親を守りきれなかったこと・・・。


あまりにも深い傷を負った方々は、思い出せないよう防衛をしたり、攻撃性を示したり、他人はもちろん自分さえも信用できず、セラピーの場に自らいらっしゃることは稀でしょう。

絵を描くには、生命維持のエネルギーの他に、少しでも余剰エネルギーというか余裕が必要です。その余裕ができたとしても、いきなり介入するのは危険です。エネルギーが暴発したり、辛い想いを逆に強く刻み付けてしまったり、もっと傷を深くして生命維持のエネルギーまで枯渇する可能性があります。


アートセラピーを学んだばかりの私に向き合える力はありませんが、ヒーリング(*1)をしたり、少し身なりを整えるお手伝い(*2)ができるよう、準備はしておこうと思います。


[サバイバーの方へ]

とりあえず、今日一日を生き抜いてください。過酷な経験をして、今、生きているあなたは、勇敢なサバイバーです。爽やかな風のような、軽やかな癒し(*3)が、あなたの心と体を通り抜けていきますよう・・・。


*1 ゾーンヒーリングで私は手を体に当てますが、身体接触が苦手な方には触れないように施術することもできます。本来は、遠隔ヒーリングもできる施術なので。


*2 生命維持のエネルギーしかないと、身だしなみを整えるエネルギーもありません。髪の毛を梳かしたり、歯を磨くことすらできない人も珍しくありません。また、極端に露出を避け、体のラインが分からないようにする人もいます。

桂正和さんの漫画(「電影少女」だったかな?)で、襲われた女の子が黒いストッキングを履き、夏でも長袖の服しか着れなくなった描写がありました。30年位前ですが、ちゃんとご存じだったとしか思えません。さすが。


*3 「軽やかな癒し」と言ったのは、親身に支えようとして、なかなか回復しないことに疲れてしまうと、それが被害者を追い詰めることがあるからです。(自主制作映画「魂の殺人」を25年くらい前に観ました。誠実に被害者を支えていた恋人が「まだ、治らないのか」とため息をもらし、被害者が絶望する・・・。)




にかい堂 アート  セラピー

お絵かきのお手伝いやアートセラピーについてのブログです。

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